初めてアレッチ氷河を目にしたのは、26年前?
それから何度か目にする機会があり、とうとう長年の夢となった『アレッチ氷河をスキーで滑降する!』を叶えるために来られた、もうすぐ82歳の超お元気なお客様。

ユングフラウヨッホから臨むアレッチ氷河
高度順応も、ツアースキーのトレーニングも重ね、いよいよ滑走本番!!!
前日が悪天候だったこともあり、始発の登山電車で上がってきたユングフラウヨッホのスタートエリアは、1日遅れた行程でアレッチ氷河周辺のオートルートスキーに出かけるスキーヤーたちで賑わっていました。

氷河を滑る前に諸所の準備、確認!

ビーコンをオンにして、、、

メンヒ小屋へと続くスノーハイキングルートを整える圧雪車が忙しく動いていました
〝氷河スキー〟と一言で言うと、氷河の上に雪をかき集めたり、クレヴァスを埋めたりして人工的に整えられた安全なスキーエリアも氷河スキーと表現されます。
よく知られるところでは、ツェルマットの最高所エリアは氷河スキーエリアなので、夏でもスキーを楽しめるのが特徴です。
今回のアレッチ氷河スキーとは、完全に非圧雪で人工的に整えられていない氷河の上を滑走するので、隠れクレヴァスが雪の下に眠っていたり、思いもよらないところから雪崩が起きたりする可能性もある、バックカントリースキーです。
前者とは全く別物!!!
なので、経験豊かな山岳ガイド、ハーネスやビーコンといった安全に楽しむための装備が必須です。

滑り出しの雪質最高!!!

振り返ると、メンヒを背景に~
スキーコースを自由に滑っているように見えますが、ちゃんと山岳ガイドの指示に従って、クレヴァスが無いエリアを滑ります。

まだまだ元気なうちに、ハイ・ポーズ☆

振り返ると、ユングフラウヨッホのスフィンクス展望台があんなに高く、、、

広大な氷河エリアが貸し切り☆

ユングフラウの山をこの角度から見ると見慣れない姿に、、、

真横に迫る氷河のセラック帯

広いなぁ~。。。

コンコルディアプラッツに到着!
幸運にも、氷河上のコンディションはかなり良く、快適すぎるぐらいのスキー滑走。
あっという間に4つの氷河が流れ込んで合わさるコンコルディアプラッツに到着しました。
ユングフラウヨッホから直線距離で7,8㎞地点。

後ろには小さくなったユングフラウヨッホから流れるユングフラウフィルン

西側にはグローセ・アレッチフィルン、ルッチェンリュッケの峠を越えるツアースキールートも人気です

北東からはエヴィックシュネーフェルトからのセラック帯が落ちてきています

東側からはグリューネッグフィルン。右肩の岩の上にコンコルディア小屋が建っています

氷河が後退して、あんなに階段を登らないとたどり着けない山小屋!!!

貸し切りの氷河の上をまだまだ下りますよ~

サイドには氷河が削って作ったモレーン地形が綺麗に見られます

エッギスホルンが大きく見え始めたころに、、、

マッターホルンが見えました!!!

左手にはモンテローザ、右手にはヴァイスホルンに挟まれたマッターホルン4,478m
アレッチ氷河の途中からは、なんとマッターホルン4,478mを見ることができます!!!
周辺にはマッターホルンより高い山々が連なるため、ユングフラウヨッホからは見えませんが、アレッチ氷河の真ん中まで来ると、慣れ親しんだ角度のとんがりに出会えます♪

手前には大きなクレヴァス

この辺りからクレヴァスを避けながら、、、

慎重に山岳ガイドのあとを追いかけます

クレヴァス帯の中で小休止

ここからアレッチ氷河の下流まで直線距離で6,7㎞

アレッチ氷河滑走、直線距離にして14㎞あたりで氷河からおります~

氷河の端は岩壁にぶつかって曲がっているので大きなクレヴァスがたくさんあります

アレッチ氷河から降りて振り返ると、遠くにスタートしたユングフラウヨッホが見えています!!!

目の前には、真っ暗な氷河の下に穴がぽっかり

冬でも氷河は少しづつ動いているので、この形は日々変わっていきます

いざ、氷河の中へ!!!

「青い!!!」

氷河の下の岩に座って、分厚い氷河を見上げると、、、

太陽光が入ると青く見えう氷の塊。中には気泡がたくさん見えます

綺麗だなぁ~

氷河の中に入る貴重な体験!

氷河な中から見上げる青空

氷河のうねりを真横で眺めながら

ランチ休憩♪

別のグループが氷河の上を登っていきました。氷河の大きさが分かりますね!
アレッチ氷河は冬でも少しづつ動いています。
なので、クレヴァスの位置も変わるし、川岸から見える氷河の洞窟も一刻と姿を変えています。
気温が低い冬は、山岳ガイドに安全を確認してもらえたら、こうして氷河の下に潜り込むことも可能ですが、自然相手のことなので必ず体験できるわでではありません。
これが、〝自然相手の遊び〟の最大の魅力かもしれませんね~

さぁ、ここからはシールを付けて、、、

登りますよ~

ツアースキーは登るときはつま先が固定されて踵がフリーになります。

ここも風が無いので暑い!!!

後ろにはずっと滑ってきたアレッチ氷河が見えていますね~

ユングフラウヨッホから、氷河の取りつき部分まで順調に2時間ぐらいで滑ってきました!

途中で、アレッチ氷河に向かい人ともすれ違い、、、

夏は湖ができるマーレンゼー付近まで登ってきました~

夏季のみ宿泊も可能なグレッチャーシュトューベ

標高差150mちょっと登ってきました!

ここからはトンネルでワープ!

雪に埋もれてなくて良かった~♪

雪止めの扉があるので、小窓から

およそ1㎞のトンネル

抜けました!!!

トンネルの先も、、、山の上だけ雪☆

さぁ、またスキーで移動開始☆

スノーハイキング用にか圧雪されていたので、楽ちん~♪

下りはもっと楽ちん♪

緩やかな下りなので、ずっと滑って移動できます

こんな雪崩に巻き込まれなくて良かった~

最後の登り

山岳ガイドさんはまだ先だなぁ~

スキーゴンドラが見えてきました!!!

フィーシュアルプのスキーエリアに到着

到着!!!!!!!!

やったぁ~💓ありがとう、Ivan!!!

こんな美味しいビールはありません!!!
滑り始めて行動時間が5時間半。
氷河上の雪のコンディションが良かったこともあり、順調に滑り、氷河の中に入る体験もでき、万々歳の贅沢すぎる1日ツアースキーとなりました☆

最後に、再びマッターホルンが遠くに聳えているのを見ることができました☆
当初は、途中のコンコルディア小屋に宿泊し、1泊2日の行程でしたが、大自然に環境に恵まれ、1日でもアレッチ氷河をスキーで滑走するという贅沢な経験を楽しむことができました~
登山電車で標高3,454mのユングフラウヨッホからスタートできるからこそ、これだけアクセス良く高所の氷河エリアにたどり着くことができ、さらにツアースキーだからこそ、こんな遊び方も体験できました!!!
ここは、色々な遊び方、楽しみ方を見つけることができるので、自分の好みに合った手段で、好きな季節に、贅沢に自然の中で遊んでみてください☆
最新記事はこちらから。